「読まずに死ねるか!」

読まずに死ねるか! (集英社文庫)

2011年も今日で終了です。今年最後の朝刊を読んでいると、コメディアンであり「読まずに死ねるか!」などの著書で知られる内藤陳さんの訃報記事が目に入ってきた。

http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20111230-OHT1T00137.htm

1981年から月刊プレーボーイ誌に連載された「読まずに死ねるか!」は、その後単行本として出版された。この本は内容も充実していますが、何よりも冒険小説やハードボイルド小説の作家とその読者を繋ぐ役割を果たした1冊と言えると思います。自身は「“面白本のオススメ屋”」と言っていたそうですが。

また俳優としても活躍、1979年の日本テレビ系ドラマ『探偵物語』第10話「夜の仮面」に出演した内藤陳さん。松田優作とのシーンはすべてアドリブで撮影。ハードボイルドを体現した二人の演技は今も記憶に残っています。

右岸の羊座は今日から新年3日(火)までお休みです。尚、5日(木)は休まず営業します。

休みの間もブログはほぼ連日投稿すると思います。たぶん。

「こけし時代」第3号 発売

こけし時代三号

コケシとマトリョーシカ『コケーシカKAMAKURA』を営む沼田元氣さんが編集長を務める、旅とこけしと温泉の憩を御届けする写真雑誌『こけし時代』。第3号の特集は『土湯』です。

「伝統こけし最新工人録」も発売中。 http://www.kameimuseum.or.jp/topics/2011/12/post-23.html

 

カメイ美術館(仙台市青葉区五橋1-1-23、022-264-6543)で販売中 です。

 

KATZさんのおすすめ映画5

恋の罪の場面カット

恋の罪(2011年、日本、園子温監督)  http://www.koi-tumi.com/index.html

【こんなお話】
大都会の片隅。どしゃぶりの雨が降りしきる中、ラブホテル街の木造アパートで女が無残な死体となって発見された。刑事・和子は謎の猟奇殺人事件を 追ううちに、大学のエリート助教授・美津子と、人気小説家を夫に持つ清楚で献身的な主婦・いずみの驚くべき秘密に触れ、ひきこまれていく。事件の 裏に浮かび上がる真実とは?三人の美しい大人の女達の運命が交錯する…
(TBCみやぎ映画情報より転載)

【KATZの独断と偏見】
園子温ワールド全開です。園子温監督は『時効警察』のような職人仕事より、やはり、スクリーンがいいですね。それに応える女優陣がみんな素晴らしい!体当たりの演技です。(特に富樫真さんの演技がいいです)実際の事件にインスパイアされたのでしょうが、文学部助教授という設定は効果的です。かつて「ジーパンを履いた朔太郎」と呼ばれた園子温監督だけに、「コトバ」に対する感覚が繊細で、深いところまで突き詰めていると感じられました。また、3人の女性の対比が考えさせられます。

http://www.dongyu.co.jp/profile/ShionSono/

【羊座コメント】

羊座の常連の方たちの間でも東電OL事件は関心がとても高く、会話の中に度々登場する話題です。園子温監督の世界観でどのように描かれているのか、お正月に観てこようと思います。

KATZさんのおすすめ映画4

ゲーテの恋 ~君に捧ぐ「若きウェルテルの悩み」~

ゲーテの恋 ~君に捧ぐ「若きウェルテルの悩み」~(2010年、ドイツ、フィリップ・シュテルツル監督)

【こんなお話】
天才と呼ばれた文豪・ゲーテ。若き日、詩人になることを夢見ながらも才能が認められず、田舎町の裁判所で働いていた彼は、美しいシャルロッテに恋 をした。彼の文才の最初の発見者であり、くすぶっていた彼を力づけてくれる聡明なシャルロッテに、ゲーテはそのすべてを捧げ、共に生きられないな ら死をもと思いつめるほど惹かれていった。しかし、彼女には父親が決めた結婚話が進んでいて―(TBCみやぎ映画情報より転載)

【KATZの独断と偏見】
ボーイ・ミーツ・ガールの物語としても、ヨーロッパの時代物としても、正統派の映画に仕上がっています。奇をてらわず丁寧な映画作りで、エンドロールが終わるまで楽しめました。
ストーリー展開はオーソドックスですが、文豪ゲーテの若かりし日を知り勉強になりました。
かつで観た「愛を読むひと」は、ドイツが舞台でありながら、そして、言葉が重要な要素でありながら英語で作られていてシラけてしまいましたが、この映画は、ドイツ語圏の役者を使い、ちゃんとドイツ語で作られています。監督は「アイガー北壁」のフィリップ・シュテルツェル。

チネ・ラヴィータで上映中  http://www.forum-movie.net/sendai/film/index.html

福士正一さん6

23日(金)凍りつくような寒さの中、「オドラデク道路劇場 師走公演―祈りのかたち―」は開催されました。「わでぃはるふぁ」での舞踏の後、会場を飛び出した福士さんは隣の焼肉屋に入り店内の人を巻き込んでのパフォーマンス。その後は横断歩道も渡り向いのガソリンスタンド前で長い時間踊っていました。青葉通りの歩道を舞台に突然フシギな格好の人が現れた風景は、通行人の顔が一瞬にして緊張から緩和に変化する面白いものでした。それにしても福士さんは走るのがとても早いのです。アンコールは27日(火)渋谷区・スペースゼロでの「カルメンマキリサイタル」にゲスト出演される事に合わせて「時には母のない子のように」を曲に選び締めくくりました。

 

妖怪人間ベム 最終話

本日24日9時からの、日本テレビ系土曜ドラマ『妖怪人間ベム』はついに最終話を迎えます。

名前の無いの男(柄本明)の正体が判明し失われていた記憶を少しずつ取り戻してきたベム達。

果たして、彼らは人間になることを選択するのか?

西田征史さんの脚本である『妖怪人間ベム』。ベム達と名前の無い男の存在を「人間の善と悪」に対比させたストーリー展開が見事です。前回9話の亀梨和也さん、柄本明さんの演技も存在感がありました。

西田征史さんのブログも楽しいですよ。 http://munacom.cocolog-nifty.com/

 

     

 

舞踏家 福士正一さん5

本日23日午後5時開演のオドラデク道路劇場「祈りのかたち」の準備のため、羊座は3時で終了します。ご了承下さい。

青葉通り大町「わでぃはるふぁ」を舞台にケヤキ並木の前で、福士正一さんが舞踏を披露。

2011年12月20日(火)河北新報夕刊 アートの杜で紹介記事が載りました。

 

又も訃報

映画監督の森田芳光さんが亡くなった。

http://woman.infoseek.co.jp/news/entertainment/story.html?q=21fujizak20111221015

あがた森魚さんも急な訃報に大変驚いていました。

「12月上旬の函館映画祭で会う予定だったのが、体調が悪く出席出来ないとの連絡を受け、その後を安じていた。若すぎる、まだこれからだったのに・・・。」

映画「家族ゲーム」(1983年)の松田優作と伊丹十三の絶妙の掛け合いが忘れられません。

KATZさんのおすすめ映画3

光のほうへ

「光のほうへ」(2010年、114分、デンマーク、トマス・ヴィンターベア監督)

【こんなお話】
デンマークのコペンハーゲン。10代のころに幼い弟を亡くし、心に深い傷を負ったまま大人になった兄弟。アルコール依存症の母のもとで悲惨な子供 時代をすごし、人を愛するすべも愛されるすべも知らずに育った彼らは、互いにかかわることなく別々の人生を送っていた。しかし、母の葬儀をきっか けに二人は再会する。再び心を通わせようとする二人だったが…
(TBCみやぎ映画情報より転載)

【KATZの独断と偏見】
デンマーク映画です。(事前に情報は入れないように映画を観るので、舞台がデンマークだと判るのに時間が掛かりました。)トラウマを抱えたまま大人になった、社会の底辺で生きる兄弟の物語です。寂寥とした北欧の風景のように、虚しさとやるせなさがを映画全体を包み込んでいます。
高福祉国家と言えども、抱える闇があるのだなと感じました。

桜井薬局セントラルホールで上映中 http://www.sakura-centralhall.jp/