亀井文夫 全作品上映会その3

連続企画「亀井文夫全作品上映会3」開催のお知らせです。

4月13日(日)午前11時と午後2時の2回、2本立てでご覧いただきます。皆さまお誘いあわせのうえご参加ください。

会場:荒町養賢堂(仙台市若林区荒町130)

http://www.889100-search.com/detail/?id=9780&p=4&pref_id%5B%5D=4 (養賢堂の場所はこちら)

■生きていてよかった(1956年・52分)

1955年8月6日、第一回原水爆禁止大会で被爆者救援運動の一つとして企画されたこの映画は、亀井文夫が原水爆反対のために撮った最初の作品である。広島・長崎の原爆投下直後の無残な街から、被災者たちの10年後の悲しい日々の生活を紹介し、悲しみと不幸の中から力強く生きる人びとを詩情豊かに描いた、厳粛な美しさに感動せまる記録映画である。この映画はこの年のブルーリボン賞を獲得。原爆被害の実態を初めて日本人の目に公開した映像である。ブルーリボン賞、キネマ旬報ベストテン入賞作。

■鳩ははばたく(1958年・40分)

第四回原水爆禁止世界大会の記録であるが、この年は第一回の平和行進の始まった年でもある。初めは団長一人が広島を出発した行進であったが、各地で参加者は増え、僧侶、学生、主婦ら延べ100万人に達した。行進は53日目、2000人の拍手に迎えられ東京日比谷公園の歓迎会に臨んだ。8月20日原水爆禁止国際会議で核武装禁止の平和宣言が採択された。

参加費1000円

後援:(公財)仙台市市民文化事業団

主催・問い合せ 右岸の羊座 070-5326-1974まで

我々のものではない世界 上映会

パレスティナ、アラブ首長国連邦、イギリス/2012/アラビア語、英語/カラー、モノクロ/93分 監督:マハディ・フレフェル Mahdi Fleifel

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■ 3月2日(日)14時 エル・パーク仙台ギャラリーホール

北欧に移住したパレシティナ難民の監督が、かつて住んだレバノン南部のパレスティナ難民キャンプへ里帰りするたびに撮影した映像と、父の残したホームビデオなどを織り交ぜ、家族や友の歴史、難民キャンプの変貌を、素直な語り口ですくい上げる。パレスティナの置かれている悲劇的な状況が、当事者でもなく、完全な第三者でもない視点から紡がれていく。タイトルは1972年に暗殺されたパレスティナ人作家、ガッサン・カナファーニーの小説名からとられている。  (作品提供:山形国際ドキュメンタリー映画際)

  〔マハディ・フレフェル監督のことば〕

記憶する、または記録するという義務を、私は祖父からそしてとりわけ父から受け継いだと感じている。父はまるでとりつかれたように、家族の日常のすべての瞬間を映像に残していた。父の情熱が私に感染し、そして私は今ここで、父の残した映像をもとに、パレスティナ人として存在すること、それ自体を描き出す。単に紛争と苦しみについて記録するのではなく、より人間的な物語だ。

■ マハディ・フレフェル- パレスティナにルーツを持つデンマーク人の映像作家。ドバイで生まれ、レバノンのアイン・エル・ヘルワ難民キャンプで育ち、その後デンマークのエルシノア郊外に移住。ビデオマニアだった父親の影響で幼い頃から映画作りを始める。イギリスの国立映画テレビ学校で学び、映画監督のウダヤン・プラサット、イアン・セラー、スティーブン・フリアーズに師事。1年生の時に監督した「After&I」は多くの国際映画祭で上映され、賞を獲得。2010年にはアイルランド人プロデューサー・パトリック・キャンベルと共同で、「ナクバフィルムワークス」をロンドンで設立。自伝的長編映画「我々のものではない世界」はここからリリースされた。(山形国際ドキュメンタリー映画際2013・公式カタログより抜粋)

■ 入場料:前売り1200円、当日1500円

■ プレイガイド:桜井薬局セントラルホール

■ 主催・予約・問い合わせ 右岸の羊座 ℡022-353-9071またはuganhits@gmail.com

■ 後援:山形国際ドキュメンタリー映画際、パレスチナと仙台を結ぶ会、パレスチナ・オリーブ、みやぎヒューマンドキュメンタリーを観る会、朝日新聞、河北新報

■ 協力:映画「宮城からの報告~こども・学校・地域」製作委員会

亀井文夫 全作品上映その2

■1月26日(日)午後1時30分より2作品上映します。

〔上海 1938年・77分〕

撮影:三木茂・音楽:飯田信夫・解説:松井翠声

日中戦争の発端となった盧溝橋事件から武漢攻略まで、上海租界の記録映像などが映し出されている。

東宝文化映画が企画した長篇記録映画三部作『上海』『北京』『南京』の第一作。日中戦争突入後の上海でロケーションを行った作品で、日本最初の現地同時録音による記録としても知られる。名カメラマンの三木茂るが、移動撮影やパノラマ撮影などを駆使して廃墟の街や激戦の跡をくっきりと捉え、戦争の虚しさを雄弁に語っている。亀井文夫が編集を担当、そのままでは軍の怒りを買うということから、日本軍の宣撫工作をちりばめる。そういったカモフラージュの中にも「中国人の視点」で日中戦争をとらえるという編集を貫く。

〔日本の悲劇 1946年・38分〕

満州事変から太平洋戦争までの歩みを戦時中のニュース映画の映像を編集してたどりながら、戦争責任を追及した亀井文夫の戦後第一作。

モンタージュ理論の本場、ソ連レニングラード映画技術専門学校で学んだ亀井文夫らしく、戦争遂行の目的で製作された既存のニュースフィルムをモンタージュして、過去の歴史を批判的に叙述した。ラストに軍服姿の昭和天皇が背広姿へとオーバーラップして変わっていくシーンを挿入。検閲を通過したものの吉田茂首相の働きかけでGHQが再検閲を行い上映許可が取り消され、フィルムも没収。しかし没収されるまでの1週間で計21回の上映を実行、長蛇の列ができるほどの大入りであった。

青池憲司監督(映画「津波のあとの時間割」監督)の解説付

会場:荒町市民センター(若林区荒町86-2 ℡022-266-3790)

参加費:1000円 プレイガイド:桜井薬局セントラルホール

助成:(公財)仙台市市民文化事業団

主催・問合せ:右岸の羊座 ℡022-353-9071

山形国際ドキュメンタリー映画祭開幕!

YIDFF 2013

本日10日(木)から17日(木)まで開催中!

1989年に始まった山形国際ドキュメンタリー映画祭(YIDFF)は今年で13回目を迎えます。2年に一度、10月に開催され、世界中からたくさんの映画と人が集う1週間になります。

インターナショナル・コンペティション 上映作品

応募された1,153本から世界の最先端の表現が凝縮した15本を上映!

http://www.yidff.jp/2013/ic/13ic.html

ともにある Cinema with Us 2013

2011年3月11日の東日本大震災から2年半、変わったこと、変わらなかったこと、そして、いまだそのいずれなのかわからないことが混在するままの世界を私たちは生きている。その日常/非日常に肉薄しながらつくられた映画たちは、さまざまな位相に放り出された「震災後を生きる私たち」をつないでくれる窓になってくれるだろう。

以前羊座で上映を行った青池憲司監督の『3月11日を生きて―石巻・門脇小・人びと・ことば―』、我妻和樹監督の『波伝谷に生きる人びと ―第1部―』が今回の15本の上映作品にラインナップされています。会場に足を運んでご覧いただければと思います。

http://www.yidff.jp/2013/program/13p7.html

これ以外にも作品がずらり。スケジュールを立ててはしごで鑑賞されることをおすすめします。

http://www.yidff.jp/home.html

 

ドキュメンタリー映画講座

「亀井文夫監督作品全上映その1」を10月20日(日)夜6時より青葉区・戦災復興記念館で開催します。亀井文夫監督は日本のドキュメンタリー映画の基礎を作り、戦前、戦後を通じ日本を代表する作家であり続けました。その作品は時代を超えて今も新しいと感じさせられます。

反戦的な哀感が強すぎるという理由で、完成と同時に公開を禁止された幻の名作『戦ふ兵隊』と、『世界は恐怖する ~「死の灰」の正体~』の2作品を上映します。1957年、ビキニ水爆実験による「第五福竜丸事件」「死の灰」「放射能マグロ」「放射能雨」など、核実験が続く中でただ一つの被爆国日本の不安は大きかった。いまや福島原発事故問題を抱え、ますます厳しくかつ、危険な方向に向かっている時、放射能の怖さをつぶさに記録したこの映画は、その実態を生々しく我々に訴えかけてくる。

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映画『風立ちぬ』1000日の記録!

NHK総合のドキュメンタリー番組「プロフェッショナル 仕事の流儀」で本日午後10時から「宮崎駿スペシャル『風立ちぬ』1000日の記録」が放送されます。新作映画「風立ちぬ」の制作に取り組む宮崎監督の姿を3年間にわたって密着取材。

http://www.nhk.or.jp/professional/schedule/index.html#20130826

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小津安二郎の脚本日記刊行!

映画監督・小津安二郎生誕110年(没後50年)、小津作品の脚本家・野田高梧生誕120年(没後45年)にあたる今年、長野県の蓼科高原の山荘で名作を構想した日々を綴った『蓼科日記 抄』が、7月下旬刊行されます。脚本執筆の全容が分かる形での出版は今回が初めてのこと。2500部の限定発売。羊座で予約受け付けています!

http://www.tateshinakougen.gr.jp/cinema/diary.html 詳しくはこちら

http://sankei.jp.msn.com/life/news/130628/bks13062808230000-n1.htm 産経ニュース

 

 

タルコフスキー 生誕80周年記念映画祭

本日から櫻井薬局セントラルホールで上映が始まります。

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上映作品は、「惑星ソラリス」1972年、「ノスタルジア」1983年、「ストーカー」1979年、「僕の村は戦場だった」1962年、「鏡」1975年、「ローラーとバイオリン」1960年、アレクサンドル・ソクーロフ監督作品「モスクワ・エレジー 〜タルコフスキーに捧ぐ1986〜1987年。

http://www.sakura-centralhall.jp/ (上映時間等はこちらから)

キネマ旬報3月下旬号

本日発売のキネマ旬報(No.1632)の特集は「大島渚 全」。

キネマ旬報 2013年3月下旬号 NO.1632

http://www.kinejun.com/book/detail/tabid/89/pdid/kinema_No1632/Default.aspx (キネ旬)

2月15日号「週刊読書人」でも特集は「追悼 大島渚」でした。こちらは篠田正浩氏、松田政男氏のロングインタビューが掲載されています。

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